自分の人生を、自分の思い通りにはさせなかった人たちに、感謝したい。 まあ、思い通りになると心から信じてはいなかったけれど、どこかで思い通りになっていくことを望む自分もいたんだよなあ。 安定、優しさ、純粋、流されない、平等、理性、ひたむきに。 …
言葉を消費しないよね。 一ヶ月ほど前に小旅行をした友だちに言われた言葉。 じわじわと嬉しさが染み渡ってきている。 ただ消費されることを目指して発される言葉というのは、なかなかないと思う。 けれど、無意識のうちに消費されやすいような、それが目的…
イベントや企画に合わせてつくられたLINEのグループ。そのイベントが終わった瞬間、一言を残して、メンバーが次々と抜けていく。少し寂しい気持ちになる。あの寂しさはなんだろう。別にそこだけでつながっているわけではない。仲間は仲間としての関係が続い…
手から離れる瞬間にだめだとわかるのに、丁寧に畳んだ服を放り投げてしまうときがある。 あの感覚はなんなのだろう。 ただ単に疲れているから、というときもあれば、そうではないときもある。 実行するより前には疑いもしなかったことが、少し足を突っ込んだ…
「すみません」 駅前で突然呼び止められた。 時刻はもう23時過ぎで、ああ、これはちょっと面倒な人に捕まったか、と思う。 顔を上げると、つばつきの帽子をかぶった女性が、なにかを抱えて立っている。 暗くてよく見えなかったが、顔は日焼けした褐色のよう…
悔しい。俺はまだ、土俵にすら立てていない。何者でもないことをいいことに、いろいろと摸索する時間を、ただ享受している。それは素晴らしいことであると同時に、残酷でもある。言外に滲み出る疎外感。それは自分が勝手に感じることだろう。自分で決めたこ…
心を許せる人、と一口に言っても、その中にはいろいろな人がいる。 自分と似たような空気をまとっている人もいれば、まったく似ても似つかないような人もいる。 じっくりだったり、あっという間だったり、はたまたなんで仲良くなれたのだっけ?と考えてしま…
血が騒ぐ。 まさに、この言葉がぴったりくるような瞬間の連続だった。 PENTATONIXは、僕にとって特別なグループのひとつ。 大学からアカペラをはじめて、いろいろな曲に挑戦したり、ネットにアップされているアカペラの演奏動画を見たりする中で、たまたま彼…
口に含んだ魚の小骨を取り出そうとしている人の顔は、たいてい面白い。 骨に全神経を向けているからか、目の焦点がどこに合っているのかわからない。 真剣具合とぼーっとした雰囲気がミスマッチで、ものすごく面白いのだ。 そのおかげで、食事の席で全員が魚…
空が広いって、それだけでなんかいいなあ。 もっとも、空はいつだって同じ大きさでそこにあるのかもしれないけれど。 普段いろいろなものに遮られてる分、どーんと開けたところに出ると、ハッとする。 薄水色の空に、ふわふわした雲がいくつか浮かぶ。 いや…
他人がやってることなのに、他人事にはどうしても思えないことが時々ある。 この前のテニスの試合は、そのひとつだった。 家族と一緒に応援しはじめたのだけど、すぐにひとりで観なかったことを後悔する。 ポイントごとに一喜一憂する姿も、「ああ!もったい…
「このたまごサンド、からし入ってる?」 「いやあ、別に入ってないよ」 「ふぅーん…」 昼ごはん中に、こんなやりとりがあった。 なぜかはわからないけれど、口に含んだ瞬間にからしを感じた。 時々食べるサンドイッチに、マスタードが使われているからだろ…
朝早く、ひゅっと身が引き締まるような空気の中に飛び出す。 閉じようとするほうにばかり積極的だったまぶたも、それにつられてしゃきっと目を覚ます。 人も車もあまり通らない道を歩く。 そんな状況では、ぽつぽつと見える道ゆく人に親近感を覚える。 早起…
====================================== 馬鹿みたいな熱さ、ほんとにただそれだけをもって、 これ以上ないぐらい濃い時間、空間をつくる。 そんな活動を、5年ぐらいの時間をかけてやってみたいなと思いました。 そ…
未来を想像するとして、自分はなにを大切にしていきたいのか。 大きな夢をもって、世の中にインパクトを与えたい、変えていきたい、誰にでも知られるような人間になりたい。 そんな自分がいる一方で、 自分と接する人たちのためになること、喜ばれることをし…
鉄は熱いうちに打て。 その通りなんだと思う。 平常心を保ち、澄ました顔で街中を闊歩する人々。 その中にあって、誰よりもスマートに、無駄なく歩みを進めようとする自分。 ふと気づくと、よくそうなっている。 言葉を交わすわけでもなく、目線が合えばすぐ…
電車の中での、新しい過ごし方を見つけた。 外の景色をめちゃめちゃ凝視してみる。 ぼんやりと眺めるって感じではなく、もうほんとに、目に飛び込んでくるひとつひとつをじっと追いかけ続けてみる。 そうしてみると、見えないだろうと思っていたものが、案外…
「丁寧で前向きな言葉」だけを使って生きていくことはできるだろうか。 現実的に考えて難しいのかもしれないけど、そうしていたいと思うことは多い。 乱暴、過激、蔑み、見下し、悲観、愚痴、その他もろもろの言葉。 それらが使われるとき、必ずしも使った人…
目の前で、人が泣きはじめた。 僕はどうしたらいいのかわからなくなって、取るものも手につかない。 さっきまでいつものように過ごしていたのに、どうしたのだろう。 理由がわからないと、憶測はどんどん進んでいく。 身内に不幸があったのだろうか。 僕が気…
痛みがきっかけになることはある。 普段は見ないようしているかもしれないけれど、世の中いろいろな痛みが散らばってる。 痛みに気づけたのなら、それはきっと何かのスタートだ。 ひとしきり眉をしかめて泣き叫んだら、閉じたまぶたをもう一度開いてみる。 …
とりあえず、全部受け入れてみる。 はじめはいや、と跳ね除けたくなることでも、ちょっと大きくなって飲み込んでみる。 するとだんだんと受け入れられてる自分が嬉しく誇らしくなってきて、結果的には自分も相手もすっきりした関係でいられるんだな。 解決法…
整っていないものに惹かれる自分を大事にしたい。 整ってるものもいいけれど、整ってない、素敵な場所もあったりするから。 なんでだろう、ごちゃっとした中に光るものがあるかもしれない、と信じているからだろうか。 自分が不器用だから、だろうか。 スマ…
情報を取捨選択するような時代。 他人が出してくれた答えを組み合わせることで、自分の答えが出たかのように思ってしまう。 それでいいんだろうか? 誰かが差し出す形づくられた粘土の人形を自分の棚に並べるだけじゃなくて、一度ぐちゃっと塊にしてしまって…
電車の揺れに対する強さって、時と場合によって違うよなあ。 その時考えてることとか、体調とかに影響されるんだろうか。 案外、本読んでる時のほうが倒れにくかったり、つり革のないところだと微動だにしないで済んだり。 隣のおばちゃんのほうが、やたらと…
帰ってきた人に、おかえりって言う。ただいまじゃなく。 手持ち無沙汰になり、携帯の画面を指でなぞる。気づけば一時間が経っている。 肉を、野菜を、食べる。それは料理であって、命ではない。 生活の中のいろいろな場面で、知らず知らずのうちに習慣化して…
「守るべきもの」という言葉。 「守るべきもの」なんてなくて、「触れていたいもの」ならあると思う。 きっと自分は身のまわりのいろんなものごとに守り、守られている存在だし、そもそもべきって、誰が決めた基準に従うのだろうか。 生きてく中で少しでも自…
人に笑われたって、いいじゃないか。 悲しんだり怒ってるならまだしも、笑っているのなら。 理由がなんであれ、笑ってるなら何も問題ない。 誰にも見せたことないような顔を見せるとき、 ドジ踏んだとき、 大きな夢を語るとき、 そんなときに笑われることは…
虫との付き合い方について。 今身のまわりにいる虫は、大抵のやつが邪魔者扱いされている。 ハエや蚊、クモやハチなど。 たしかに、こういう虫が近くにいると落ち着いてられないし、怖かったりもする。 けれども、僕はできることならそのままにしておいてや…
激しい感情も、穏やかな感情も、どちらも大事にしていきたい。 そう思った夜だった。 特に激しい感情っていうやつは、自分が激しく厳しい状態にいるときに生まれ出てくるもんだから、ちょっと時間が経つと小っ恥ずかしくなってしまう。 逆にものすごく穏やか…
見て、聴いて、触って、嗅いで、食べて。五感の引き出しがたくさんある人の表現に、強く心惹かれる。 だから自分も、そんな表現のできる人になりたいと思った。 自分の内側に深く潜り込んでいくような時間も好きだけど、ちょっとだけ意識して、自分の五感を…